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認可外保育所で杏仁豆腐を誤食した経験から~原因と親としてできること~

はじめに

息子が1歳半の時、私が仕事復帰するタイミングで週2日ほど保育所へ預けることになりました。預け先は夫が勤務先である総合病院の「認可外保育所」。

入園前に、アレルギーで乳製品と小麦を一切食べたことがないことを伝えていたはずでした。しかし、ある日息子は給食で杏仁豆腐を誤食してしまったのです。

誤食が起きた日

保育所に預け始めて数ヶ月経った頃、仕事を終えて迎えに行くと、保育士さんが玄関で息子を膝に乗せて待っていました。
息子は元気なく保育士さんの膝に頭を預けており、水筒のストローを吸っていましたが、中のお茶は空っぽ。

保育士さんから出た最初の言葉は「ノロかなぁ?吐いてしまって…」
話を聞くうちに「杏仁豆腐も食べたんです。」と聞かされ、耳を疑いました。

吐いている理由はノロじゃない!アレルギー症状だよ!!

その日は帰宅後も嘔吐が止まらず、息子は吐いては飲むの繰り返し。
そのうちに医師の夫が帰宅し、息子の様子を確認して「大丈夫そう。」と判断。少し安心はしたものの、内心の怒りと不安はおさまりませんでした。

「どうしてすぐに連絡をくれなかったのか?」
「杏仁豆腐に乳が入っていると知らなかったのか?」

怒りと信じられない気持ちで頭がいっぱいでした。

なぜ誤食が起こったのか

後から振り返ってみると、いくつかの要因が重なっていました。

①親の説明不足と遠慮

アレルギーの危険性を理解していたつもりでも、保育士さんに迷惑をかけたくないという気持ちから、本当の意味でのリスクを十分に伝えきれていませんでした。
また、初めて子どもを預けるということもあり、想像力が足りない部分がありました。

②保育士さんの知識不足・対応の甘さ

(事前に給食のチェックはしているはずだが)杏仁豆腐に乳が含まれていることを知らなかった可能性があります。何より、誤食の事実をすぐに伝えてくれなかったのが残念でした。体調不良であればすぐに連絡が欲しかったです。

③情報共有の不十分さ

医療関係者が利用するため夜間保育のある施設で、シフト勤務が複雑。
実際、当日息子を担当していた保育士さんは息子のアレルギーを把握していなかったと後から聞かされました。息子は登園の頻度が少なく、送迎時間も流動的だった点も影響したと考えられます。

④認可外保育所であったこと

法的な基準や人員配置が緩く、安全管理が認可保育所より緩い点も要因だったかもしれません。

親ができる対策

1.きちんと知識を持ち説明すること

アレルギーは命に関わる重大なものであるということを、遠慮せず繰り返し伝えていくことの重要性を痛感しました。
そのためには、親自身がアレルギーについて正しい知識を持ち、必要なことを周囲に説明する力をつけることが必要です。

2.全職員への周知を依頼すること

担当保育士だけでなく、調理員・補助職員など全員に周知されているか確認。シフト制の園ではとくに重要です。

3.緊急時の対応手順を共有する

保育園の対応で不安な部分がある場合は、こちらから情報提供したり、明確なマニュアルの整備を求めることも大切だと感じました。
「症状が出たら何分以内に連絡する」「エピペンはここにある」など、具体的な対応ルールを文書で共有しておくと安全です。

誤食が起きたときは、まず症状の観察と迅速な連絡が最優先

・嘔吐・蕁麻疹・咳・ぐったりなどの症状が出たら、すぐ医療機関へ
・連絡が遅れた場合のリスクを園側にも理解してもらう
・受診後は、どの食品・どの量で症状が出たかを記録しておく

「あとで振り返れる情報」を残すことが、次の対策にもつながります。

安心して預けるために

保育士さんが”誤食しても良い”と思っていたとは思いませんが、その後の対応からは誠意や危機意識を感じることはできず、とても残念でした。

正直、私はこのことがきっかけで保育所に子どもを預けたくないと思うようになりました。仕事をセーブして勤務時間を短縮し、やがて次男を妊娠したことで育児休暇に入り、長男は保育所に全く通うことがなくなりました。

これからお子さんを預ける親御さんは、どうか「安心して任せられる環境作り」を保護者側からも積極的に行っていただきたいと思っています。

お互いが気持ちよく信頼関係を築くことができるように、日頃からのコミュニケーションや体制作りが大切だと、今回の経験を通して強く感じました。

参考資料:保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)_

この記事を書いた人
ただの主婦

はじめまして。82allergyと申します。
乳・卵・小麦の重度アレルギーを持つ息子を育てながら、主治医の指導のもとで治療と食事作りに奮闘してきました。
大変なことも多かったですが、そんな中でも楽しみを見つけ、前向きにアレルギーと向き合ってきました。

アレルギー育児の体験・日々の工夫・情報整理を中心に書いています。
医療従事者ではありませんが、同じようにお子さんのアレルギーに悩むご家族の励みや安心につながれば嬉しいです。

また、私は41歳のときに外科医であった最愛の夫を亡くしました。
このブログは、夫との日々を振り返りながら未来に希望を見出すためのものであり、社会とつながり続ける大切な場所でもあります。
そしていつか、このブログが息子や未来の子どもたちへの小さな手紙になればと思っています。

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